メンバー:会員1名、他

ゴンドゴロ峠〜バルトロ氷河トレッキング

2005/8



2005年・夏。かつてヒマラヤ遠征した仲間達とカラコルム・トレッキングをした。メンバーは総員8名。既にリタイアしている私には時間がたっぷりあるので、トレッキング前後にインド・パキスタン各地を訪れるとともに、現地で仲間達と合流して、マッシャブルム山麓のフーシェ谷からゴンドゴロ峠(5650m)まで登った後、一人でバルトロ氷河に抜けた。以下は、峠越えとK2・BCを往復した時の様子である。
 
 

8月14日、満天の星空のもと午前1時にキャンプを出発。峠までは雪と氷の急斜面が続くが、途中でアイゼンを着けてどんどん高度を稼ぐ。峠直下にはフィックス・ロープもあり5時にゴンドゴロ峠に着いた。風が強く、かなり寒い。夜明けとともにまずK2、続いてその右手に聳え立つブロード・ピーク、ガッシャブルムの巨峰群が朝日に輝き始めた。6時40分。他のメンバーと別れて北東側の氷河を下り始める。今年は残雪が多いらしく、所々に小さなクレバスがあったが特に問題はない。汗ばむ程の好天気で、周囲の真っ白い山々と雲一つない濃紺の空とのコントラストが実に素晴らしかった。約1時間半でアリ・キャンプ。氷河の下の方からトレッカー達が続々と登って来るのが見えた。

 
バルトロ氷河を訪れる日本人の大半は、アスコーレ〜コンコルディアを往復するだけだが、最近では、ヨーロッパ人達の殆んどがコンコルディア〜ゴンドゴロ峠を越えてフーシェに抜けるルートを歩いているようだ。勿論、それなりの経験と体力が必要だが、バルトロ氷河だけよりも数段面白いことは言う迄もない。

 アリ・キャンプから先は、K2に向かって真っ直ぐ延びる氷河を下った。13時、最後の大きなモレーンを越えると、色とりどりのテントが並ぶコンコルディア(4600m)に着く。翌15日も快晴。K2のBCを往復した。氷河の前方に堂々と聳え立つK2がどんどん迫って来る中、約4時間でBC着(5100m)。北海道岳連隊のテントでお茶と羊羹をご馳走になりながら暫らく歓談する。空の色はどこまでも青く透き通り、紅茶を飲みながらK2を仰ぎ見る気分は最高だった。

翌日から天気が崩れたが、コンコルディアで1日停滞したあと、バルトロ氷河を5日(内1日は悪天のため停滞)かけてアスコーレまで下り、14日間のトレッキングを終了した
ゴンドゴロ峠にて(後方はK2)
ヴィーネ氷河を下る(後方の山はブロードピーク)
K2(BC手前の氷河より)
コンコルディアにて(後方はガッシャブルム連峰)