2006/9/4

縦走して登る日光男体山

メンバー:会員1(男性1)


男体山を初めて見たのはいつの頃だろうか。小学校の林間学校で行った戦場ヶ原・爺さんに連れられて行った日光ツアーか。その後何度も日光周辺に観光や山登り&スキーに行き近くで眺める機会があったが一度も今まで登ったことがなかった。
中禅寺湖や戦場ヶ原から見上げる端整なコニーデ状の姿は大変美しく、地形学的にも2万3000年前に噴火をはじめ,大谷川をせき止めて中禅寺湖が生じさせる等大活躍。赤城山との戦場ヶ原伝説譚という面白い説話を有し、古来の名称“二荒(ふたあら)山”は仏教用語の補陀洛(ふだらく)から転化したものといわれ“ふたあら=二荒=にっこう=日光”と今日の日光の地名の基になっりして日光連山の盟主にふさわしいと思うのに。まあ雪山としても対象外でハイキングとしてもその中途半端な行程とピストン主体のコース取り等が障害だったので触手が延びなかったのかもしれない。そこでどうしても登らなければならない状況に追い込んでみようと今回の計画に至ったというわけだ。(まあそこまでして登らなければならない必要も無いわけだが)

9/4 前日、光徳の駐車場で仮眠。
9月頭とはいえ高原は最早、秋の気配。車内でも夏用のシュラフでは冷える。5:45光徳牧場から山王峠を目指す。朝露に濡れた笹に覆われた緩い登りを50分ほどで明るく開けた山王峠に到着。右の太郎山方面へ。一部笹深いが道は明瞭。5分程で車道に出る。車道を渡り直ぐに太郎山への登りに入りひと汗しぼられて静かな山王帽子山へ。山頂からは戦場ヶ原・男体山とこれから登り返す太郎山が大きい。
山王峠から山王帽子は約300mの高低差、山王帽子山頂から一旦150m下がって太郎山へ450mの登り返しだ。太郎山山頂からは360度の眺め。新薙への下りの途中で通称“お花畑”と呼ばれる太郎山の旧火口の広場に出るとこの山行のスパイスであるトンガリ岩が見える。
目星を付けて藪をかき分け薄っすらとした踏み跡を追う。岩の基部には相当年数の経って錆付いた鎖があるがとても使う気になれない。脆い岩をザイルだけ出して空身で慎重に登り頂上に引っ掛けて降りる。冷や汗物;新薙を急下降し林道に出て志津林道との分岐までで11:00。
ちょっと太郎山で遊びすぎた。志津小屋までの林道歩きがやたら長く感じられたが志津小屋前でカップめんをすすり12:10男体山を上り始める。
太郎山から600m下りて700mの登り返し。次第にガスが掛かるが元々景色の乏しい樹林帯の滑りやすい急登なので気にならずかえって涼しくて良い。
13:50ガスで真っ白の山頂に到着。記念写真を撮って早々に下山。志津側からは百名山狙いのお年を召した登山者が、中禅寺湖側からは日光観光のついでに登るような観光客的な人や外国人が多かった。中でも印象的だったのは下りの途中でこんにちはと挨拶された外国人の女性。スカートだったので“スカートですか”と思わず返答したら“大丈夫ですよ”とにっこり笑って即答されてしまった。上部は歩幅の合わない階段、中段はゴロゴロの岩、後半は滑り易い土で正直あまり歩き易い登山道ではない。
15:45二荒山神社中宮に到着。16:03発のバスで光徳まで戻り(\710)帰京した。気軽なハイキングのつもりが行動時間10時間!疲れた。男体山はやっぱり見る山かな。もう結構です。

トンガリ岩とお花畑
小太郎山から男体山 太郎山
男体山山頂