2006/8/4-8/6

立場川本谷〜阿弥陀岳南稜上部〜中央稜下山

メンバー:会員3、会員外1(男性3、女性1)


8月4日(金)。3名が車で東京を夕刻に出発し蓼科越山荘に集合。

8月5日(土)。登山口の舟山十字路に車を置いて5時20分に出発。林道を40分程で立場川出合の旭小屋下に着いた。ここで靴を地下足袋に履き替えて本谷の遡行を開始する。
沢登りでは早めに足を水に踏み入れてしまう方が良いので、水流に沿ってなるべく浅い所を選びながら敢えて足を濡らしながら歩き始める。谷は立場山から落ちる支稜を大きく湾曲しながら続いており、途中に大きな堰堤が3つあった。いずれも右側を高捲くが、ロープや赤布があり、踏み跡も明瞭なので特に問題なく通過する。

谷は次第に狭くなり、ナメ床の先に最初の滝らしい滝が出て来る。滝を越えた所で左岸からノロシバ沢が合流し、そこから本谷はゴルジュ帯の中を左に曲がる。幾つかの滝を越えて行くと再びゴルジュ帯になり、1ヶ所、小さいながら深い釜を持った滝があった。左右の岩をヘツルのも難しいことから高捲き道を探したが見当たらず、結局、腰下ぐらいまで水に浸かりながら何とか通過した。この辺りが本谷の核心部で、両岸が切り立った岩壁になった辺りで薄暗い洞窟状の所が出て来る。

その先は水流の多いルンゼになっており、深い釜のある滝があって直登するのは難しい感じだった。止むを得ず沢筋を少し戻ると岩に赤い印があった。念の為ザイルを出し、左手の小さなルンゼ状の岩を1ピッチ登ってから、木に付けられた赤いペンキ印を辿ると、踏み跡は急な樹林帯の中を稜線に向かってずっと続いていた。

そこで、そのまま稜線まで登ってしまい南稜経由で阿弥陀岳に登ることにした。約40分で無名峰(P1)の少し下の道に出た。快晴だった空には雲が出始め、見上げる阿弥陀岳と南稜上部の岩峰がガスに覆われていた。しかし、P1からP4に続く稜線上からは赤岳と天狗尾根が良く見えた。

P3は基部を左手にトラバースしてから、新しいザイルがフィックスされたガリーを直上した。岩稜には色とりどりの高山植物が咲き誇っており、最後の岩場を抜けると登山者が沢山いる阿弥陀岳の山頂に着いた。下山ルートは中央稜をとることにした。途中、アザミの棘に悩まされながら急傾斜の稜線を一気に下る。下降すること約2時間で広河原沢右俣に降り立ち、あとは林道を辿って舟山十字路に戻った。立場川本谷の核心部までと阿弥陀南稜上部の良いとこ取りをしたような、なかなか変化のある面白い山行であった。

8月6日(日)。蓼科高原〜車山・霧が峰をドライブしたあと蕎麦を食って解散

立場川本谷・最初の滝の前で ナメ滝を登る

南稜上部の稜線にて

本谷から南稜P1に登る

会長の勇姿

深い釜を持った小滝にて

コースタイム:
舟山十字路・5:20〜旭小屋・6:00−6:20〜立場川本谷〜核心部の高捲地点・10:20〜
南稜稜線・11:00〜阿弥陀岳・13:00〜13:20〜中央稜〜舟山十字路・16:00