2007/8/4-6

飛騨沢〜槍ヶ岳

メンバー:会員2、会員外1(男性2、女性1)


ジャンダルム越え。
過去3回、天候に恵まれず涙を呑んだ稜線です。
今年は過去3年の雪辱を果たすべく、若かりし頃、穂高岳周辺の岩場で遊びながらも、足跡を残してこなかった大キレット越えとジャンダルム越えを実現させようと、還暦を過ぎた僕Yと悪友H氏そして平均年齢低下に大いに寄与するK嬢の3名で、天候の様子見で予定を1日遅らせ、台風の過ぎつつある8月3日夕方に車で出発した。

 4日:日程が1日減り、前半の天候も期待できないため双六岳経由の槍ヶ岳は断念し、時間短縮のため飛騨沢〜槍ヶ岳を目指した。コース閉鎖などもあり変更検討のため、登山口でグズグズし6時半に新穂高口を出発。標高差約2000mのきついアルバイト、途中から雨が降り出し飛騨乗越の稜線に近づくにつれ風も強くなってきた。
標高2800m、メガネは曇り、酷使した足は叱咤激励しないと前にも上にも出てゆかない。一瞬 「引退だ!もう引退だ!」 と言う言葉が僕の頭の中を駆け巡った。飛騨乗越からの槍ヶ岳山荘までのたった350mの長〜い道のり、でも、その間に僕たちよりももっと辛そうに登って行くパーティがいた。やっぱりこのコースは辛いのだ。
 15時15分にやっと槍ヶ岳山荘に到着。それにしても今やアルムの名物男となったアイデアマンH氏、今回は自慢の改造ポンチョを着て、まさに妖怪ネズミ男といった風情で自慢の足で雨の中を先行してゆく。しかし流石にあの雨風には冷えたようであった。
本日の僕の決意、「誰が何と言おうと、還暦過ぎたんだから1日の登りは1500M以下にしよう!」(笑)

 5日:都合で6日に下山しなければならないため、2日間の天気の見極めがつかず、白出沢のエスケープルートも閉鎖されて使えないためジャンダルム方向への縦走を断念した。夜中の強風も弱まり、濃い霧も薄れてきたので7時15分山荘を出発、15分程で槍の穂先に到着。ガスの切れ間から周囲の山が見え隠れする中、何度も大きく手を振るブロッケンが見られた。
 山荘に戻って、8時半に出発、双六小屋に向かう。花を見ながらノンビリと稜線を上下し昼過ぎに双六小屋に到着。ラーメンに舌鼓を打って、H氏とK嬢は双六岳に向かったが、僕は以前に登ったからと小屋でお留守番。実は昨日酷使した足を双六池のほとりで花を見ながら、ビールで労わっていたのでした。健脚H氏とK嬢は登り50分下り30分とかで双六岳山頂から駆け戻ってきました、行かなくて良かった〜。

 6日:6時20分、黒百合やその他の花を見ながらノンビリと下山。北鎌尾根を広げた槍ケ岳、通るはずだった大キレットから北穂高、そしてジャンダルムから西穂の稜線を眺めながら8時、残雪のある弓折岳に寄つて鏡平小屋へ。まさに鏡に映る槍穂が最高の撮影ポイント。快調に下って13時40分新穂高口に到着。又も天候に恵まれなかったジャンダルムになってしまったが、それなりに面白い山行になりました。
宿題は又も次回に持ち越しに・・・。
飛騨沢に出没する妖怪ねずみ男 ブロッケンも見えた槍ヶ岳山頂にて
行くはずだった槍〜西穂高へ続く稜線
(双六池〜弓折岳への稜線から)
弓折岳山頂近くの残雪とH氏
鏡平の鏡池に映る槍ヶ岳〜大キレット 鏡池と僕