2007/6/24

古賀志山

メンバー:会員3(男性1、女性2)


【コースタイム】
9:15赤川ダム−中尾根−富士見峠−599m峰−西稜線降り−12:15林道 −鉄塔下−14;30赤岩山直登尾根−御岳−15:30古賀志山−東稜−16:30赤川ダム

【報告】
 宇都宮の外れ、日光連山を望む位置にある岩山群が古賀志山。中世層のチャートでできたこの山は岩トレのゲレンデとしても有名だけどハイグレードな日帰りハイキングの場所としても日本有数の面白コースだ。
 今回はこの山の特徴である岩場を余すことなく満喫できる様に中尾根−赤岩山−古賀志山の周遊コースを設定した。稜線通しでは直線的に並ぶこの山をぐるっと回ることはできないので地形図頼りで一旦、中尾根の稜線から降り、再度赤岩山へ登り返すルートを開拓するべく地図読みも合わせて楽しめる二度おいしい計画とすることにした。
 
 森林園赤川の駐車場に車を停めて10分ほどで細野ダム手前の登山口に到着。今日は曇りで涼しい。森林公園の駐車場は5時で閉めるとのアナウンス。この時は余裕だと思っていたのだが・・・。北登山道を20m程度進むと右側に赤テープを巻いた棒があり、そのふみ跡が中尾根へのルート。植林帯を細野ダムを見下ろすところまで登ると岩壁に突き当たる。登山靴だと出だしの一歩がいやらしいが古びているがトラロープもあるのでいざとなったら使わせてもらえる。
10m岩壁-潅木帯-8m岩壁-潅木帯-岩壁といった感じで急登を30分ほどこなすと稜線に出る。稜線も基本岩+潅木で小刻みなアップダウンを繰り返す。左手前方に見える古賀志山頂がなかなか近付かない。
峠というのにピークにある富士見峠で一休み。ここを左にとれば古賀志山はすぐそこだけど今回は最後に立ち寄ることにしているので左に折れて569mのピークに向かう。
ピークには4〜5人のおじさんパーティーがたむろっていた。暑いことは暑いが日差しが無いだけ助かる。凍らしてきたアクエリアスが全然溶けないのは困ったものだけど。いよいよ西稜線に踏み込む。ここから先は期待していた通り古賀志山山頂まで誰にも会うことは無かった。中途半端にトラロープの掛かる岩をこなすと日光連山方面に開けた岩場に出る。ここからは樹林帯の急下降。植林帯に出ると緩やかになり藪を強引に突っ切って林道に出る。
林道を20分ほど歩いて鉄塔を目印に赤岩山方面へ伸びる分岐から分け入るが棘棘地帯となっていたので植林帯の尾根に逃げてそのまま尾根を突き上げることに。足元にところどころ空いている穴は炭焼きの跡か?
植林帯が終わるといよいよ急登。岩と潅木のミックス帯。やさしい登りであるが人の登った気配が無いので掴んだ枝がポキポキ折れて、岩がボロボロ剥がれるので気が抜けない。一箇所ザイルを出す。
尾根を忠実に詰めあげるとひょっこり稜線の銃走路に顔を出した。赤岩山の頂上の本当に直下。放棄された様なパラグライダーの発着所がシュールであったがこのころから雨がポツポツ降って来てたので先を急ぐ。赤岩山の降りでちょっと迷ったが稜線沿いをアップダウンして御岳から古賀志山へ。
赤岩山から御岳は以外に長かった。この稜線上は難しいところはないけれど最近あった山火事跡が痛々しい。通行禁止の看板も散見。これが本当の“焦がし山”って親父ギャグが頭に浮かぶがぐっとこらえる。
東稜に向かう途中に二人組みのおじさん達とすれ違う。この雨の中登りに来るとはご苦労なこった。東稜は鎖の連続で足の置き場が細かいので降りに使うと苦労する。プラス雨で滑るので困難さは1.5倍(当社比)増量中。
4箇所ほど大降りをこなすと植林帯に入り危険箇所は終了。林道へ降りて森林公園の駐車場へ16:30着。もう少し遅れたら閉じ込められるところだった。
帰りに鹿沼の厚生年金施設ウェルサンピア栃木の“湯らり”に立ち寄りずぶ濡れの体を暖め着替える。豪華な施設は昨今の年金問題を考えるに充分なほど。全山岩の全ピークを完登でき、地図読みも当り、新ルートも体験できて実に満足でありました。雨もかえって涼しくて良かった。前日の陽気だったら途中でバテていたことでしょう。

東稜の岩場
山頂

赤岩山を振り返る