2007/4/15
メンバー:会員2、会員外1(男性3)
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群馬と埼玉の県境付近の山域はハイグレードなハイキングを楽しめる山々が多い。
ザイルを使うほどではないけどちょとしたスリルを味わえる岩っぽい山が豊富ってこと。
大ナゲシもそんな山(っていうかちっちゃいトンガリピーク)。稜線ルートからはちょっと離れているけれ
どその孤高の姿は登攀意欲をそそられる事請け合いである。
ここ旧大滝村の秩父鉱山地帯の山々は、大部分がジュラ紀(約1億7千万年前) に海底で生成した、礫を含む泥岩から出来ている。 要するにチャートや石灰岩や玄武岩の岩塊。
この地層は新第三紀(約2000万年前)中期頃に地下からマグマが上昇(貫入)してきて ゆっくりと固まりこれが石英閃緑岩となり、このマグマの貫入はジュラ紀からあった古い地層の石灰岩に高熱で接触、変成作用を起こした。
その結果、この接触部では全く別の鉱物が生成した。
鉱山は平賀源内が金・銀を求めて調査したといわれ、後に日窒"が買収し、金・銀・銅・鉛・亜鉛の採掘を開始。1978年採掘停止まで一時は何千人という町を形成していたけれど、現在は細々と砕石・石灰石の採掘を続けているくらいで、休日は殆んど人の気配が無い。打ち捨てられた工場・住居跡が物悲しい、廃墟マニアには有名な場所だ。
小倉沢集落から赤岩峠までは小一時間。大した距離ではないけれど中津川沿いの道が出来るまではこの山道を鉱石を担いで運び出したというのだから恐れ入る。峠に着くと吹き抜ける風が涼しく、右手に赤岩岳の垂直の岩壁がそそり立ち、眼下にはスタート地点の集落の屋根が小さい。
小倉沢集落と赤岩岳 |
山頂にて |
赤岩峠からの大ナゲシ |
西上州のパノラマ |
第一岩壁 |
目標の大ナゲシも直ぐ手に届くところに見える。県境尾根は思ったより歩きやすく大ナゲシへの道も結構
踏み均されている。二箇所の岩場も最近立派な鎖が付いて秘峰という感じは最早無い。
山頂からは360°の西上州、奥秩父のパノラマが広がり陽気も手伝って実に気持ちが良かった。
往復3時間ばかりの秘境散歩といった感じでした。
【コースタイム】
小倉沢集落−赤岩峠−大ナゲシ−小倉沢集落
10:40 11:40 12:30-13:00 14:10