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126 谷川幽ノ沢中央ルンゼ
日程

2010.10.16

メンバー U.N(報告者:N)
詳 細

4:20登山指導センター~5:35幽ノ沢出合~二股6:15~
左股~8:35登攀開始~11:20登攀終了~中央壁の頭~堅炭尾根~
芝倉沢~16:30登山指導センター

まだ暗い中、幽ノ沢出合いに向けて歩き出す。
5:35幽ノ沢出合い着。ナメと滝を二股目指して溯行し始める。
2006年にv字右を登攀したときはアプローチの幽ノ沢は全く濡れていなかったが
今回は所々濡れたスラブのトラバースなどもあり、二股を過ぎ左股に入ってからも緊張を強いられた。
大滝に出て本日のルート、中央ルンゼの1ピッチ目の小垂壁が見えてきた。
沢から離れてクライミングシューズに履き替え2級ところどころ3級のスラブ帯を登っていく。
小垂壁の下でロープを付けいよいよ登攀開始。

1ピッチ目。どこでも登れそうに思えていた垂壁だが逆層となっていた。
2ピッチ目~4ピッチ目。Uさんに一応「リードしましょうか」と聞いたところ、「あっ、いい」。
フォローで登りながら「やらなくて良かったぁ」。
下から見たら登れそうだったため聞いたのだが、すべて逆層のスラブ。
しかも、ピッチを切るまでほとんど途中支点なし。
3ピッチ目などは50mロープぎりぎり伸ばしたが途中1度も支点がなかった。
4ピッチ目はその上、薄かぶり。どれほどリードは緊張したかと思うと尊敬。
5ピッチ目。大きなハング下でビレー。
ハングはとても大きくビレーしていると水がぽつぽつ落ちてきて迫力十分。
そこから右にトラバースしてカンテに出て、人工となった。
人工の部分で初めてピンが3本連打。核心のはずだがなんだか安心してしまった。
6ピッチ目~8ピッチ。凹角を超え草付へ。登攀終了。

藪こぎをして露岩にでて休憩。ロープを畳み、中央壁の頭を目指して歩き出す。
ここからが長かった。藪こぎ、岩、また藪こぎ。
V字が見えるところに出ると、いつもお世話になっているHガイドパーティーが終了して稜線上にいた。
1パーティーがV字右登攀中。それにしてもHさんがいる稜線まで気が遠くなるほど遠い。
我々はまだ山をひとつ越えないと堅炭尾根に出ない。
やっと、堅炭尾根上に出ると一の倉岳はガスになってきた。
歩きながら谷川岳に抜け、ロープウェーを考えたが堅炭尾根が手入れされていたのでそのまま下ることとした。
途中、間違って藪に一度入ってしまって20分ほどロスしたが芝倉沢に下り、幽ノ沢、一の倉の出合いを過ぎ指導センターになんとかたどり着いた。
幽ノ沢は一の倉沢と違い、牧歌的な雰囲気で紅葉も始まっていて景色が素晴らしかった。

今回の登攀で、アプローチや終了後でのロープをつけないところでの危険性、ルートファイディングの重要性やピンがなくても確実に一歩一歩安全に登る技術、登攀終了してからも緊張を保ち続ける体力の重要性を再認識した。


幽ノ沢下部のスラブを二股へ向かう 二股にて。左股の最初の滝が濡れていたので中尾根から捲く。

中央ルンゼを下から望む。上部のハングへ向かって登る。 取り付きの垂壁下へ向かってスラブを登る。

取り付きより最初の左側の小ハングを望む 4p目の出だし大ハング下へ向かう

4p目のスラブを登る 5pの核心部を登る

同じく5p目の核心部 6p目の終了点より下を望む

7p目の出だしより 堅炭尾根を下る

 
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