アルムクラブロゴマーク
2008年
59.明星山P6南壁 左岩稜
日程

2008年10月10日〜13日

メンバー U、Kuni、Nayu     報告:Nayu
詳 細
10月10日(金)


22時に全員集合後、明星山を目指して、ひたすら高速道を飛ばす。
新潟についたあたりから雨。明日はだめかも…。とりあえず、大糸線の無人駅付近
にて車中泊。

10月11日(土)

明け方まで雨のち晴れ

タイム:
左岩稜取り付き    8:50
登攀終了        13:35
大岩の上松の木    14:30
展望台駐車場      15:50

3時ごろ目が覚めるとひとひと雨の音。今日は晴れるはずなのに…そう思いながらうとう
と。はぁーこれも良いかもと幸せ気分でまた一眠り。
5時ごろから周りのテントが騒がしくなってきた。雨はやんだが岩は濡れているに違いな
い。明星山は石灰岩のため濡れると滑りやすく非常に危険との事。どのテントも起きてい
るが、動く様子がない。どうやらみんな様子見のようである。そして、とうとう6時ごろ
には諦めて帰っていく車も出てきた。我々も悩みながら朝食をゆっくりととる。
8時近くなったとき、いずれにしても今日の濡れている岩ではフリースピリッツは無理。
行くとしても左岩稜とU代表とKuniさんが判断し、とりあえず様子を見に行こうと岩にむ
かう。とりつき下の川原まで下りるとちょうど本日最初のパーティーと思われる2人パー
ティーが登り始めている。下には2パーティーが待っている。どうする?温泉?それとも
登る??渡渉の途中で待っていると後ろから違うパーティーが現れる。これは行くでしょ
う!と言うことで我々も準備を始めた。

1ピッチ目 8時50分 Kuniさんリードで登り始めた。5級のピッチ。私はHPで事前に調べ
た様子でこの1ピッチ目が自分にとって最初の関門と密かに緊張していた。このピッチの
ハングでアブミを出しているパーティーもいるようである。しかも、岩はまだ濡れている。
とにかく滑る。前のパーティーもつまっていたハングでは足がきまらない。そんな時、
後ろから来たU代表が私のためにアブミを出してくれた。四の五の言っている場合ではな
いのでありがたく使わせていただく。ビレー点につくと既に渋滞。15分くらい前のパー
ティーを待つ。

2ピッチ目 難しいと言うよりいやらしい。とくに逆層をトラバースしていく場面があり、
滑るため非常に緊張した。前の2パーティーはここから分かれていく左フェースルートに
行くとの事。よって、本日我々のパーティーは左岩稜ルート2番目ということになる。

3ピッチ目 いよいよ本日の核心。しかし、取り付くまで1時間以上待った。下から続々
と上がってくる。長い長い待ち時間の後、やっと我々の番になり、Kuniさんがさくさく
と登っていくが途中で音信不通となる。どうやら前のパーティーを待っている様子。
その後コールが聞こえいよいよ登らなくては。後ろを振り返ると2パーティー5人の顔。
そのまた後にはそれぞれビレーポイントで何パーティーいるかわからないくらいの混雑。
みんな、いらいら一触即発状態。「おいおいお前は大丈夫か?」無言のプレッシャー。
とても「人工ルート初めてで。はは、慣れてましぇーん」なんて通用しそうもない。
…やば。違う汗が出てくる。それを察したのかU代表が、急遽、「アブミ4台逆スライド
方式」?を考案、私がU代表のすぐ後ろを行き、U代表があぶみを架け替え、私が後ろか
らU代表のアブミに乗り換え、アブミを回収。それをU代表に渡しU代表が架け替え。結局
U代表4台のアブミを巧みに操っていく。早い、とにかくU代表がすぐアブミを要求してく
る。ちょ、ちょっと、待ってください。息も絶え絶え。しかも人工ルート初めての私は
乗り移るとき体が宙に浮く感じで怖い。ふとふりかえると次のパーティーが私たちを写
真に撮っている。笑顔を作る暇もない。ビレー点が見え、Kuniさんの笑顔が覗いたとき
には心底ほっとした。

4ピッチ目 天気も晴れてきて、核心も終わり。気分が高揚してくる。

5ピッチ目 また待ち。前の3人パーティーの古典的数珠繋ぎシステムは時間がかかるよ
うである。左にトラバースしてカンテに出て登っていく。はぁーやっと気分サイコー!
となってくる。

6ピッチ〜 もう大丈夫そうということで、そのまま下山ポイントの大岩まで5ピッチ目
からそのまま私とUさんが行く。ただ、浮石が多く落石をしないよう非常に気を使う。
13:35大岩到着。ここからもう1ピッチのぼり下山地点となる。ルート図では左に
回りこみカンテを行くのだが前のパーティーの一人がとなりの凹角をのぼり落石。
14:30下山地点到着後、靴を履き替え下山開始。我々の次のパーティーはかなり
慣れていて、地理も熟知している様子。下山についてもアドバイスをくれた。最初に
行っていただき、ついていこうとしたが、とにかくすこぶる早い。あっという間に見
えなくなってしまった。時々出てくる赤テープと、トレースらしきものを頼りに降り
ていくが、結構不明瞭。その上、急で泥と岩、草の根でかなり滑る。これは暗くなっ
たらかなり危険ではないかと思いながら待たされた割には早い下山に胸をなでおろし
た。最後は、ランボー?陸上自衛隊?状態。U代表は蔦を体に巻きつけ道路に飛び
出した。
15:50駐車場到着。

10月13日(日)

フリースピリッツに行って本日中の帰京は難しいとの事で、次の課題とし、ハイウエイ
温泉に入って帰京。

@核心部3ピッチ目を人工登攀するKunisさん A同左
B4ピッチ目の出だし C4ピッチ目にとりつく

D5ピッチ目のテラス。KとN E5ピッチ目のテラスのU

F5ピッチ目松ノ木テラスへ向かうK G5ピッチを登るN

H登攀はほぼ実質終了 Iランボー?戦国自衛隊?

戻る

Copyright (C) 2008 almclub. All Rights Reserved.